教育活動の目的

2011.04.06

「教育のただ一つの全体的課題は、道徳性という概念によって言い表される。」ただ、このように「道徳的陶冶」を全教育活動を貫く最高目的として設定するとしても、それは所謂「知育」に対して「徳育」を優先するといった、単なる道徳至上主義のようなものと考えられてはならない。ヘルバルトにおいて教育の最高目的としての道徳性は、あくまで厳密な意味で「一つの体系」をなすべき教育学の構成原理であり、それはとりも直さず、「管理」・「教授」、そして「訓練」という絶え間なき教育活動の全体を通じて、子どもたち一人ひとりにおいて形成される「思想圏(一つの大きな、そしてその諸部分が相互にきわめて密接に結合している全体としての…世界像、世界観)」を構成する原理でもあるものなのである。つまり、教育活動の目的とされる「道徳性の陶冶」とは、そこから子どもたちの感情力が生じ、また彼らの基本原則や個々の行為が生成するものとしての「思想圏の陶冶」(=思想圏をより広く、豊かなものへと形成、発展させること)を意味するのである。
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